私たちはいつの間にか多くの物に囲まれ、それらがかえって心の負担となっていることも少なくありません。
50代は人生の新たなページを開く絶好のタイミングであり、終活という一見重たく感じるテーマにも積極的に向き合い始める最適な時期と言えるでしょう。
そして、その終活の第一歩としてオススメなのが断捨離です。
このプロセスを通じて、私たちは物理的なスペースだけでなく精神的なスペースも解放することができます。
また、ある程度の断捨離を済ませておくことで、その後の終活(エンディングノート作成など)がスムーズに進んで行くという利点もありますよ。
この記事では、なぜ終活のスタートに断捨離がオススメなのか、そしてその第一歩を踏み出すヒントや断捨離の具体的な方法についてお話します。
50代女性が自分の人生を振り返り、これからを豊かにするための行動計画を立てるきっかけになれば幸いです。
終活は、自らの生き方を振り返り、残された時間を充実させると共に、自身の死後に家族や友人が直面する困難を最小限に抑えることを目指します。
具体的には財産の整理(断捨離を含む)、遺言の作成、エンディングノートの記入などが含まれますが、これらの活動はすべて、自分自身の価値観や生き方を見直し、納得のいく人生の終わり方を追求する過程でもあります。
その過程において、これからの人生の計画をたてることにより老年期が充実したものになっていくことでしょう。
つまり終活を行うことは、自身の未来ののためでもあり、かつ残される遺族(家族、友人など)のためでもあるんですね。
50代はまだまだ社会的にも家庭内においても役割が大きい年代ですが、自分自身のための時間を持ち生活を見直す絶好の機会でもあります。
断捨離を通して、必要なものとそうでないものを見極め、人生の後半戦をより良く生きるための準備を始めましょう。
生活空間が整然とし、心に余裕が生まれることで、新たな趣味や活動に挑戦する余裕も生まれるはずです。
断捨離はその最初の一歩として最適であり、自己の内面とも向き合う良い機会を提供します。
その実践は精神的なクリアさをもたらすことでしょう。
終活を始める最適なタイミングは、個々のライフスタイルによって異なりますが、50代からのスタートが特にオススメできると考えます。
その理由は以下の通り。
- 体力や判断力がまだ十分にある
- 時間に余裕ができてくる
- 老後が想像できるようになる
- 資金づくりがまだ間に合う
個人差もあるでしょうが、50代の頃はまだ体力や判断力が十分にある方が多いでしょう。
一方で少しづつ健康に不安を感じる頃かもしれませんね。
断捨離など終活を実行するには、判断力や体力が必要です。
しかし、どうしても年とともに判断力や体力は落ちていきがちです。
そういう意味では若いうちから始めるのが良いのではとも思います。
とはいえ、子育てや仕事に忙しいうちは、なかなか時間を作るのも難しかったりします。
子育てが一段落し社会的な立場も安定してくるこの時期は、自分自身や家族の将来について考える余裕が生まれます。
子供たちが家を離れている人なら、生活空間を自分好みに再構築する絶好の機会でもありますよね。
また50代は退職やリタイアを控え、老後の生活が想像できるようになる頃です。
終活を通じて現在の資産を洗い出すとともに、老後の資金計画についても考えておくと安心できます。
もし、年金だけでは生活費が足らないなんて試算になったら、資産を増やしていけるように今から対策しておくことが重要ですよ。
老後資金を増やしたい?50代から年金生活に入るまでに出来ること!50代はキャリアも家庭も安定し始め、人生の大きな転換期を迎えるタイミングです。
この時期に終活を始めることは、精神的な余裕を持ちつつ自分の残りの人生を有意義に過ごすための重要なステップとなるでしょう。
また、不要な物を手放すことで自分にとって本当に大切なものが何かを見極めることができ、心も整理されます。
加えて、断捨離を通じて得られる清潔で整った空間は、心の健康にも好影響を与えてくれるでしょう。
終活の第一歩として断捨離を始める利点は多岐にわたります。
- 不要なものを処分することで自宅がすっきりし過ごしやすくなる
- 不要なものを処分する過程で自分にとって本当に必要なものが何かを見直すことができる
- エンディングノートへの記載事項を減らすとともに内容の整理もできる
まず、物理的なスペースを整理することで、自宅がすっきりとし日々の生活が快適になります。
この効果は即効性があるので、「また時間ができたらやろう!」とやる気が湧いてきますよ。
また、不要な物を処分する過程で、自分にとって本当に大切な物や価値観が何かを見つめ直す機会にもなります。
私も、断捨離の過程で自身が保有するアクセサリーの多さにビックリした事があります。
今現在は、指輪やネックレスなど何も付けずに過ごしている私ですが、そういえば若い頃は「ボーナスが出た」とか「海外旅行で免税店に行って」とか折に触れて買っていたなと……。
今の自分には必要なしと判断し、娘に譲ったり、娘も要らないものは業者に買い取ったりしてもらいました。
これは一つの例ですが、このように今の自分にとって価値があるものは何なのか?と自身に問いかけながら作業することで、未来の自分の生活が想像できるようになるでしょう。
家族や周りの人に伝えたい事や、あるいは残したいものが少しづつ明確になることもあると思います。
そして、それはエンディングノートを記すうえで大事な情報になるんですね。
加えて物理的なスペースを整理することは、自身の死後に遺族が遺品を片付ける手間を削減することにもなるんです。
他にも断捨離をすることでエンディングノートへの記載が楽になる事例があります。
エンディングノートには個人情報や親せき友人関係の記載の他、自身が保有する資産についても記載します。
資産には、例えば貯蓄や保険や不動産などがありますが、遺産相続の折に困らない様にその内訳を記載しておくんですね。
私は、この記載をしようと思ったときにほぼ使ってない銀行口座やクレジットカードがあることに気付き、それを解約することから始めました。
クレジットカードって加入時に多めのポイントが付いたりするんで、何となく作ってしまうんですよね。
年会費無料の場合、使わないと引き落としもないんで持っていても良いかなとは思いますが、管理しやすくするために終活の一環として整理するのもいいのではないでしょうか。
銀行口座については、以前の職場で給与振り込みで使っていた口座がそのまま残っていたんで解約しました。
この作業によってエンディングノートへの記載事項が減り、なぜか心も軽くなったように思いますよ。
断捨離はまた、物質的な所有に対する執着を手放す練習にもなり、精神的な自由と清々しさをもたらします。
また、物理的なものだけでなく心の中の不要なものを手放すプロセスをも含むのではないでしょうか。
このように断捨離は、終活を始めるにあたって心身ともに軽やかなスタートを切るための有効な手段です。
つまり終活のスタートとして断捨離を実行することで、身の回りを整えるとともに自分自身の内面とも向き合う機会を得ることができるんですね。
断捨離は、生活空間を快適に保つための効果的な手段です。
不要な物を整理し、本当に必要な物だけを持つことで、スッキリとした空間と心を手に入れることができます。
ここでは、衣類、書籍、家電製品、思い出の品の断捨離方法と、断捨離したいけれどできない時の対処法についてご紹介しますね。
衣類の断捨離を始める際は、まず全ての衣類を一箇所に集め、一つずつ手に取って見直すことが重要です。
その際、「1年以内に着ていない」「サイズが合わない」「傷んでいる」ものは手放しても良いものと判断します。
とはいえ、すぐに手放す決心が付かないこともあると思います。
そんな時は、「とりあえず保管箱」に入れておくのもいいでしょう。
例えば、半年後に見直すとかのルールを自分で決めて、とりあえず置いておきます。
半年後に要らないと思えば手放せばいいですし、まだ判断が付かないならまた「とりあえず保管箱」に置いておけばいいんです。
また、まだ新しい服や未使用の服、捨てるのはしのびないですよね。
そんな服はリサイクルショップに持って行くのもいいでしょう。
私の場合、リサイクルショップ行の服をまとめて袋に入れておいたんですが、面倒でなかなか持って行かなかったんですね。しばらくたってから、着る服を探していてリサイクルショップ行の袋の中から「これいいかも」って見つけて着るなんてこともありました(汗)
焦る必要はありません。
また、判断に迷って悩む時間も負担になります。
「迷ったら保留」にしていても断捨離を続けていたら、少しづつ物が減ってくるはずですよ。
書籍の断捨離では、読み返す可能性が低いもの、情報が古くなっているものを中心に手放すことがポイントです。
まず自分にとって価値のある本かどうかを考え、実用書は最新の情報が記載されているものを残し、小説や趣味の本は、改めて読みたいと思う本や思い出が深い本だけを選びましょう。
断捨離した本は、古本屋に売る、図書館に寄贈する、友人に譲るなど、次の活用先を見つけることで、新たな価値を生むことができます。
断捨離後はまた書籍が増えてしまわない様に注意しましょう。
電子書籍を利用することで、物理的な場所をとらずに多くの書籍を保持することができます。
私の場合、読みたい本はまず図書館やオーディオブックで探しています。
内容を確認して「繰り返し読みたい」と思えたら購入することもあります。
家電製品の断捨離では、使用頻度と必要性を見極めることがカギとなります。
例えば、未使用または使用頻度が極めて低い家電、古くて効率が悪い家電は手放すべき対象です。
ウチの家の場合ですが、一人暮らしをしていた娘が実家に帰ってきたときレンジや冷蔵庫が2つになってしまったんです。
置き場所の関係から冷蔵庫はあきらめて捨てたんですが、レンジは勿体なくて押し入れの奥に置いているんですね。
今使っているレンジが壊れた時のためと思い、なんとなく置いてみたんですが、やっぱり断捨離対象かなと今は思います。
断捨離対象の家電もとりあえず動作確認を行い、まだ使用可能なものはリサイクルショップに持ち込む、知人に譲るなど考えるのもいいでしょう。
また、修理やアップグレードにより利用を続けられる場合は、その選択肢も検討することが望ましいです。
不用品回収業者に依頼する場合は、信頼できる業者を選び適切な処理が行われるようにしましょう。
思い出の品の断捨離は、感情的な価値を持つアイテムを扱うため、特にデリケートな作業となる場合があるでしょう。
そのため、普段は決して目にすることはない棚の奥にしまわれた物にもかかわらず、捨てることはできない……。
そんな時は、「重要なのは物自体ではなく、その物が持つ記憶や感情に価値がある」と理解することで手放せることもあります。
物理的な品を手放す代わりに、写真を撮ったり記録を書き残したりすることで、その物が持つ思い出を場所を取るることなく保存できます。
私も、ついこの間まで娘の小さい頃の作文や絵画、自由研究などを押し入れの奥に隠していました。
それを写真に収めることで、ようやく捨てることができました。
写真はPCに保存したので、手軽に見ることができるのも利点ですね。
また、一部の品だけを代表として残し、残りは手放すという方法も効果的です。
例えば、旅行で集めた土産の中から一番思い入れのある一つを選び、残りは処分するなど、選別には思い出の重みを基準にするとよいでしょう。
断捨離をしたいと思っても、なかなか行動に移せない時は、まず小さな一歩から始めることが大切です。
例えば、一日に一つだけ不要な物を選んで処分するなど、小さな成果を積み重ねることで、徐々に断捨離のハードルが下がります。
また、断捨離に慣れるために物が少ない場所から始めるのもいいでしょう。
例えば、風呂場やトイレなど……。
普段からキチンとしている方は捨てるものはないかもしれませんが、私の場合は使いかけで今は使っていないシャンプーとか色々あったんです。(汗)
そして、どの場合でも「保留」という場所を作るのがポイントです。
それにより作業が楽に早く進みます。
とはいえ、「保留」も多すぎては今までと変わらなくなります。
定期的に見直していかなくてはなりません。
何回か見直しを繰り返していくうちに、少しづつでも物が減ってきていたら断捨離は成功です。
重要なのは、無理をせず自分のペースで断捨離を進めることです。
焦らず、一つずつ確実に取り組むのがいいでしょう。
後は、友人や家族に助けを求めることも一つの手段です。
客観的な視点で物の必要性を判断してもらうことで、自身では見落としがちな不要な物を見極めることができることもありますよ。
- 終活をスタートするのは50代が最適
- 終活の第一歩は断捨離がオススメ
- 断捨離は身の回りを整えるとともに自身の内面と向き合う作業でもある
終活の実行は、あなた自身のこれからの人生を有意義にすることでしょう。
そして、そのスタートを切るのに50代は最適です。
まずは断捨離から少しづつでも始めていき、人生の新たなページへの準備をしていきましょう。